飲酒、つまりアルコールを飲むと体に様々な反応が起きますよね。
顔が赤くなったり、動機がしたり・・・
アルコール自体にも確かに毒性はありますが、それよりも危険なのは体内で1段階目に分解されるアセトアルデヒドという物質です。
これは二日酔いの原因にもなる物質と言われており、吐き気やめまい、動悸を引き起こす張本人だという考え方が今では主流になってきています。
ここではアセトアルデヒドの毒性と、神経痛などの痛みにどのような影響を及ぼすのかを詳しく見ていきましょう。
体内で作りだされるアセトアルデヒド
飲酒によって口から胃に入ったアルコールは、やがて肝臓へと到達し、ここで分解されます。
具体的に見てみると、
アルコール→アセトアルデヒド→酢酸→二酸化炭素+水
のような変遷をたどることになります。
この分解によって生じる中間生成物であるアセトアルデヒドが体に様々な悪さをするんですね。
本来であれば、この中間生成物が直接大きな影響を体に与えることはありませんが、アルコールを大量摂取した場合や常習的に飲んでいる場合などは体内の代謝が追い付かずに毒性が体に及ぶことがあるのです。
アセトアルデヒドの持つ様々な毒性
アセトアルデヒドは一般に強い毒性を持つ物質として知られています。
食品衛生法や大気汚染防止法などをはじめとする法律でもその取扱いが規制されるほど、使い方によっては人体に大きな影響を及ぼすものです。
では具体的にアセトアルデヒドにはどのような毒性があるのでしょうか。
広く毒性として知られている主なものは以下の3つです。
- フラッシング反応
- 発がん性
- 中毒性
フラッシング反応というのは、コップ一杯の少量の飲酒でも顔に赤みが出たり、吐き気や動悸、眠気、頭痛などが起こることを言います。
一般的には、これを『お酒が弱い』と表現しますが、これを引き起こしているのはアセトアルデヒドによるものです。
また、アセトアルデヒドという物質全般に言えるかどうかはまだ明らかにされていませんが、少なくともアルコールが肝臓で分解された時に発生したアセトアルデヒドには発がん性が認められています。
これは動物実験でもヒトに対する研究でも明らかなエビデンスが示されています。
ラット実験に至っては、アセトアルデヒドのガスを吸引させたことで食道部分にがん細胞が生まれたことが研究によって示されました。
中毒性に関しては、アセトアルデヒド単体では顕著に見られませんが、ニコチンと結びつくことで強い中毒性を引き起こします。
代表的な例はタバコですね。
タバコの煙の中にはアセトアルデヒドが含まれており、タバコの主成分であるニコチンとアセトアルデヒドを同時に吸引することによりタバコへの依存度が高まります。
神経痛に与える影響 なぜ飲酒すると痛みが強くなる?
一般に毒性が認められているということは理解していただけたかと思いますが、この代表的な毒性はどれも腰痛や神経痛などの痛みには関係がないように思えますよね。
実は、アセトアルデヒドにもう一つ大きな特徴があるのです。
それが、『筋肉などの細胞に浸透し、神経を刺激する』という作用です。
坐骨神経痛などを患っていて痛みがあるときにお酒を飲むと、より痛みが強くなったという経験をした方もいらっしゃると思います。
これは飲酒によって血行が促進されたことにより、痛みも一時的に増したという考え方も勿論出来るのですが、それよりも大きな原因として考えられているのは上記したアセトアルデヒドによる神経の刺激です。
これは筋肉以外の組織でも顕著に現れ、例えば間接部位などへもアセトアルデヒドは浸透していくことが知られています。このため、神経痛だけでなく関節痛を患っている方も飲酒をすることによって痛みが強くなる傾向にあると言えます。
また多量の飲酒を毎日のようにしている場合には、アルコール自体が痛みを引き起こすこともあります。
アルコール性多発神経炎やアルコール性筋炎と呼ばれているものですが、これが起きるのはアルコールが肝臓で分解されるときにビタミンが必要以上に消費され、体内がビタミン欠乏状態になることなどが原因と考えられています。
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