カフェインはコーヒーなどの成分として有名ですが、実はこのカフェインの取りすぎによっても腰痛になることが指摘されているのをご存知でしょうか?
眠気を覚ますためにコーヒーを飲む人が多いように、カフェインには精神刺激物質(興奮作用)が入っています。
また、カフェインの大量摂取によって人体に悪い影響を及ぼすこともなんとなくご存知かと思います。
ただこの他にもカフェインが人体に及ぼす影響というものは多数存在し、既に腰痛を抱えている人は、これを機に日々の生活の中で気を付けたほうがいいかもしれません。
カフェインに拘縮作用
拘縮(こうしゅく)というのはあまり聞きなれない言葉ですが、簡単に言えば筋肉や関節が固まってしまって動かなくなってしまった状態のことを言います。
お年よりの方には腰の曲がってしまっている方が多いですが、それも拘縮の一つです。
拘縮はお年寄りにだけ起こる訳では無く、腰痛や神経痛を感じている方なら誰にでも起こる可能性のあるものです。
痛みを感じ始めた段階で、痛いからと言ってずっと動かさないままで長い期間放置すると、そのまま固まってしまって本当に動かなくなってしまう可能性があるので注意したいですね。
さて、この拘縮ですが、実はカフェインによっても引き起こされると考えられています。
カフェインは筋肉を固めてしまう効果があるとされていて、拘縮の一つの原因とも言われています。
筋肉が固まってしまうことで腰痛が引き起こされたり、神経などが圧迫されて坐骨神経痛になるケースも少なくないようです。
実際に、臨床実験で仕事中にコーヒーを1日7杯飲む腰痛持ちの患者さんに対して、コーヒーを1か月ほどやめるようにアドバイスをしたところ、腰痛の症状が大幅に軽減したという報告もあります。
ただし、カフェインによる拘縮作用は普段から余程多くのカフェインを摂取していない限りはまず起きない症状といってもいいです。
成人では1日1g以上を目安に中毒症状が出る恐れがあるとされていますが、その中でも特に重篤なものとして拘縮や筋硬直、痙攣が起こるとされていますので、だいたい目安としては1日2g程度と言ったところでしょうか。
他にも1日2g近いカフェインの摂取をすることで、嘔吐や頻呼吸などの症状も確認されています。
カフェインによる拘縮の予防
カフェインによって腰痛や坐骨神経痛などを引き起こさないためには、当たり前ですがカフェインの過剰摂取に気を付けることです。
デスクワークなどで毎日忙しく仕事をしている人に多いのが、PC作業をしている最中は常にコーヒーを飲んでいるという方です。
立ち仕事や動き回る仕事と違ってデスクワークの過酷さは動かないことで眠気が襲ってくるため、この睡魔と闘うことです。
これは私もデスクワークメインの仕事ですのでよく分かります。
忙しいときに睡眠時間を削りながら仕事をしていると、どうしても眠気が来るのでコーヒーなどのカフェインの入っているものに頼ってしまいがちですが、作業中は無意識ですので気づいたらいつの間にか凄い量を飲んでいたなんて言うことも少なくないはずです。
上に挙げた臨床実験の例でも、1日7杯と聞くと凄く多いように感じますが、PC作業中に飲んでいると本当にそれくらいはすぐに行ってしまいますので怖いですよね。
もしデスクワークをしていて眠気を解消したい場合には、コーヒーなどはほどほどに、冷たい水で手を洗うようにしてみてください。
手を冷やすことで効果的に目を覚ますことが出来ます。
他にも、目薬を差すなど、自分なりの方法を見つけてなるべくカフェインの摂取量を減らしていきましょう。
カフェインによる拘縮の対策
既に筋肉の緊張が原因で腰痛や坐骨神経痛が発症している場合には、筋肉を動かさないで凝り固まってしまったことが原因ですので意識的に動かすようにしてみましょう。
痛い場合には患部を手などで優しくマッサージするだけでも良いので、徐々に動かすようにすることが大切です。
また、血行を良くすることでも筋肉の緊張を和らげることが出来ます。
血行を促進するためには温めるのが基本ですが、家では本格的な温熱治療は難しいのでお風呂の湯船などで患部をよく温めるようにしたいですね。
特にお風呂に入りながらのマッサージなどは効果的です。
カフェインが原因で筋肉の緊張が起こるというのは腰痛や坐骨神経痛を患っている方の母数からしたら割合的にとても稀なケースだとは思いますが、もしカフェインでは無く運動不足や姿勢が問題で筋肉が凝り固まってしまっている場合でも基本的な対策は同じです。
原因に違いこそあれ、筋肉の緊張が原因で腰痛が発症している方は多いので、試しに日常生活の中で意識的に取り入れてみることをオススメします。
もし坐骨神経痛の症状が出ているのであれば
カフェインの摂取であれ、運動不足であれ、筋肉の緊張やコリが原因で今現在坐骨神経痛の症状が出ていると感じるのであれば、痛いからと言って運動量を減らすのはよくありません。
今まで腰痛や神経痛は安静にすることが良しとされてきましたが、今やその常識は否定されています。
むしろ痛みがあるからと言って動かなくなることで、その痛みが慢性化してしまっている方が腰痛患者の大半だと言うデータもあるくらいですので、痛み止めを飲んででも今の運動量をキープすることが大切です。
痛みが強い場合には無理に運動をしたり動く必要はありませんが、痛みが軽くなってきたから積極的に動くようにしましょう。
そうすることで筋肉の緊張もほぐれ、血行や新陳代謝も上がるので体に良い影響を与えてくれることになります。
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