内服薬による痛み止めや坐薬でも痛みが治まらない場合に第一に考えられるのが神経ブロック注射です。
神経ブロック注射は内服薬などと比べると大掛かりな治療だというイメージも強いからか怖いものという印象を持つ方が多くいます。
しかし実際には症状によってはとても効果的な治療法になる場合が少なくなくありません。
ここではそんな神経ブロック注射についてどれくらいの治療費が掛かるのか?副作用はないのか?という初歩的な部分から具体的な治療法に至るまでを取り上げたいと思います。
しっかりとした知識を持つことで最善の選択が出来るようになればいいですね。
目次
神経ブロック注射ってこんな治療法
神経ブロック注射は痛みの起きている部分の神経に直接麻酔を注射して痛みの伝達を防ぐものです。
つまり、見方を変えれば局部麻酔をしているようなものということですね。
基本的には麻酔科医のいる痛みを専門に取り扱うペインクリニックで治療を受けることが出来ます。
神経の断裂させて痛みの伝達を妨げると思っている方も多いようですが、麻酔なので手術を行うときにする通常の麻酔と同じように時間が経てばその効果は切れます。
つまり、一般的には時間が経てば痛みは復活してきてしまいます。
坐骨神経痛に伴う神経ブロック注射は大きく分けて腰部硬膜外神経ブロック注射と星状神経節ブロック注射と呼ばれる二つの神経ブロックが使われています。
腰部硬膜外神経ブロックと星状神経節ブロックの違い
ブロック注射は何も腰痛だけに使われるものでは無く、体中の痛みを取り去るための治療法として使われています。
そのため、それぞれの患部や症状に合わせてブロック注射もいくつかの種類に分けられるのです。
腰部硬膜外神経ブロックは腰や足の痛みなどの下半身の痛みに対して使われる治療法です。
これに対して星状神経節ブロックは頭や首、方などの上半身の痛みを取り去るために使われる治療法です。
坐骨神経痛の場合はヘルニアなど、腰にトラブルを抱えていることが多いため基本的には下半身の痛みに対して行う腰部硬膜外神経ブロック注射が使われます。このため、ここから先は腰部硬膜外神経ブロックをベースに話を進めます。
名前の通り腰部に行われるもので、治療はベットに腰を丸めてうつ伏せになり、痛み止めの注射を打ってから神経ブロックを打つという流れになります。
費用はいくらぐらいかかるの?
神経ブロック注射は保険適用です。
1割負担の場合は1000~1500円程度。3割負担の場合は3500程度が基本的な相場になります。
1割負担 | 3割負担 | |
---|---|---|
費用の相場 | 1,000~1,500円 | 3,500円程度 |
ブロック注射に入院は基本的に必要ありませんが、このほかに病院から処方される内服薬などの金額などをすべて合わせるとだいたい6,000円前後になることが多いでしょう。
副作用はあるの?
内服薬でも取れない痛みを消し去ってくれると聞くとやはりそれなりに強い薬剤を打つということですので心配になってくるのが副作用です。
しかし、腰部硬膜外神経ブロック注射に関して言えば薬剤を注入したことによる副作用はないと言ってよく、あえてあるとすれば注射をした際に起こる感染症くらいです。
ただ、この感染症はどんな注射でも起こりえるものですので副作用といえるほどのものではありません。
痛みはどれくらいあるのか?
事前に痛み止めの麻酔を打つため、そこまで激しい痛みはありません。
しかし、神経に針が触れた時に激痛が走る場合もあるそうです。
実際に神経ブロックを打った人の話を聞くと分かりますが痛みの感じ方には個人差があり、必ずしも神経ブロック=激痛という等式は成り立ちません。
ただし、神経ブロックはいたくありません!と書いてあっても基本的にはある程度痛いものとして心得ていた方が良いでしょう。
効果はどれくらいの間持続するの?
基本的には1週間から2週間程度の人が多いようですが、個人差があり症状の重さによって変わるので一概にいうことは出来ません。
あまりに痛みが強い場合には数日でその効果が切れてしまう場合もあるそうですが、逆に軽度の場合には1回の神経ブロックで完治してしまう場合もあるそうです。
神経ブロック=対処療法は間違い!
対処療法とは内服薬のロキソニンや坐薬のボルタレンのようにそのときだけの痛みを和らげる治療法のことです。
つまり対処療法を行っても痛みは一時的に和らぎますが、完治は見込めないということです。
神経ブロック注射も麻酔であるということから対処療法であると広く思われていますが、実はブロック注射は対処療法ではありません。
確かにブロック注射も麻酔の効果が切れてしまえば痛みは感じるようになりますが、痛みを感じさせないだけでなく注射の効果には患部の血流を改善させて筋肉の緊張をほぐしたり、自然治癒力を高める効果を発揮してくれます。
基本的にブロック注射は痛みが100%完全に元通りに戻ってしまう対処療法とは違い、打つたびに痛みが少なくなっていくものです。
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