湿布薬に対してどのような印象を持っていますでしょうか?
効果がとてもあるという人と、その効果に疑問を持っている人、様々だと思います。
ただ、日本では基本的に湿布薬は人気で、入院患者の方たちからは痛みを感じているときには経口薬よりも痛み止めとして湿布薬を希望する声が大半のようです。
これは日本特有というか、海外では痛み止めといえば経口薬が普通ですので、経口薬は副作用などが怖いという日本独自の慣習が根付いているのでしょうね。
いずれにしても、腰痛や神経痛などで痛みを訴えた場合、整形外科などでは湿布は必ずといって良いほど処方されます。
ここでは汎用性の非常に高いこの湿布薬についてどれほどの効果があるものなのか?正しい理解のために書いていきたいと思います。
湿布薬ってどんなもの?
まず大前提として湿布薬とはどのようなものなのか認識を共有しておきたいと思います。
湿布という言葉を辞書などで調べると、
局所に湿った布を当て,その冷却または温熱刺激によって治療を行う物理療法の一種。主として鎮痛,消炎,鎮静,滲出抑制,腫張抑制などの目的で用いられる。
と出てきます。
本来、湿布というものは薬剤だけでは無く、布に水などをしみこませたものなどを総称して湿布と呼ぶそうですが、辞書でも書いてあるように現在は薬剤などをしみこませたものが一般的ですね。
また、湿布には大きく分けると冷却目的のものと、温熱目的のものの二つが存在します。
一般的に冷湿布、温湿布と言われているものです。
この二つの使い分けは、知ってた?坐骨神経痛には温めるべき時と冷やすべき時がある!で書いているのと同じ基準で、痛みの強い炎症には冷湿布、慢性的な痛みには温湿布と考えてください。
湿布薬に効果はない?
さて、よく議論されている湿布薬の効果に関してです。
これに関しては結論から言うと、しっかりとした効果があります。
効果がないという人の言い分では、メントールなどの成分でスースーして気持ちよく感じるだけで、痛みが引いていくのは気分的なものか自然治癒だというようなことが言われています。
確かにメントールなども配合されていて、気分的な爽快感が得られるように作られてはいますが、最近の湿布には痛みを鎮めるための有効成分であるジクロフェナクやイブプロフェンなどの鎮痛成分もちゃんと配合されています。
この鎮痛成分は皮膚から吸収されていくことが分かっており、患部に直接貼ることで炎症を起こしている部位に直接届くことも証明されています。
上で取り上げた鎮痛成分の代表例であるジクロフェナク(一般名ではボルタレン)、イブプロフェン(一般名ではイブなど)は経口薬としても用いられるものですが、経口薬が肝臓を通過して一時代謝され体全体に拡散するのに対して、湿布薬は皮膚から患部に直接届きます。
ちなみにですが、これには列記としたエビデンスも存在していて、BMJ(British Medical Journal)というイギリスの医師会が発行する医学誌で湿布に対する研究成果が1998年に『Quantitative systematic review of topically applied non-steroidal anti-inflammatory drugs』というタイトルで発表されています。
腰痛や神経痛にオススメの湿布薬と使い方
腰痛も神経痛も筋肉の炎症だったり、神経の炎症だったりという原因による違いはありますが、湿布薬が有効に作用するのには変わりありません。
現在通院していて湿布薬を処方されている場合には、その湿布を使うのが無難ですが、もし効果が実感できなかったり病院から処方してもらっていない場合にオススメなのはボルタレンEXという湿布です。
座薬・ボルタレンの坐骨神経痛への効果やその特徴でも書いていますが、今現在ある痛み止めの中ではジクロフェナクの鎮痛成分は上位に位置しており、これが配合されたボルタレンEXは大きな効果をもたらしてくれます。
薬局で買うことが出来るので、試しに使ってみるのもいいかもしれません。
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