坐骨神経痛の治療法として、漢方も使われることがあるのをご存知でしょうか?
漢方、つまり東洋医学というと気休めのように感じる方も、もしかしたら多いかもしれませんが、西洋医学では治らなかったものが、自然由来の漢方で完治するケースも珍しくありません。
特に、女性が抱える生理痛や、万人に共通して効果のある治療法が確立されていない神経痛に対しての効果は目を見張るものがあります。
勿論、効く人がいれば効かない人がいるのも事実ですが、坐骨神経痛の様々な治療法を模索していく中での一つの候補としてはアリだと思います。
漢方で坐骨神経痛が治るメカニズム
自然由来のもので出来た漢方を飲むだけで、いつまでもビリビリとしつこい坐骨神経痛が治るというのは一度聞いただけではなかなか信じられませんよね。
私も実際に漢方で神経痛が改善されたという多くの声を聞くまでは、半信半疑でした。
坐骨神経痛に限らず、東洋医学では神経痛に対して、冷えや血行不良に注目します。
つまり、神経痛は筋肉のコリや血液の流れの悪さ、冷え、そして血行が悪くなったことによって生じるその部分の毒素を排出することによって神経痛は治るという考え方を持っています。
これはいわゆる東洋医学で言う気血双補(きけつそうほ)と呼ばれる考え方で、新鮮な血液を流すことによって神経痛は改善していくんだ、というのが漢方での考え方ないしはメカニズムです。
『腎』を良くすることで坐骨神経痛は改善される
東洋医学では『腎』を強化することによってさまざまな症状が改善すると考えられています。
腎というと一般的には『腎臓』を思い浮かべますが、東洋医学でいうところの腎は腎臓だけにとどまりません。もっと抽象的で大きな概念なのです。
東洋医学において腎は『生命の源』ともいわれるほど大切な臓器です。
古来から骨の老化と腎の弱まりというのは深い関係があるといわれています。このことから、椎間板ヘルニアなどを骨の老化が原因と考える東洋医学では腎を強化することによって坐骨神経痛が改善すると考えられています。
そのため、東洋医学では坐骨神経痛に足して腎を強化する作用のある漢方薬を処方されることもあります。
どんな漢方があるの?
それでは、実際に漢方ではどのような漢方薬が効果のあるものとして考えられているのか?を少し見てみましょう。
◇独歩顆粒・知柏地黄丸(どっぽかりゅう・ちばくじおうがん)
独歩顆粒は坐骨神経痛治療に用いられる代表的な漢方薬のひとつです。腎を強化する『腎補』と下肢のしびれ、腰痛などを改善する効果があります。
一方、知柏地黄丸も腎補の効果があり、下肢のしびれなどを改善してくれる効果がある坐骨神経痛治療に用いられる漢方薬です。
両者は似た漢方薬ですが、一般的には冷え性体質の人には独歩顆粒を、体が火照った傾向のある人には知柏地黄丸が処方されます。
◇芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
神経痛に使われる代表的な漢方薬です。筋肉の緊張や神経痛を始め、腹痛や尿管結石などにも用いられます。
急激に起こる神経痛などの疼痛に効果を発揮し、痛み止めとしても用いられる為、坐骨神経痛にはとても当てはまる漢方薬です。
◇牛車腎気丸(ごじゃじんきがん)
体の弱った部分の治療に用いられ、足腰の痛みや排尿異常などに効果的だとされています。
また、体の水分の循環をする効果もあるため、血行不良などにも用いられることがあるようです。冷えの解消に効果的だという見解もあるので、冷えると出てくる神経痛の痛みなどには効果的かもしれません。
◇当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
漢方薬では比較的有名なものなので聞いたことのある方も多いかもしれません。
当帰芍薬散も基本的には体の血のめぐりを良くして、足腰の冷えを解消してくれるものです。
◇桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
血行改善の漢方薬です。
肩こりやめまい、腰痛や頭痛などの他にも生理痛や生理不順など、血行不良に関するものを幅広く対象としているのも特徴の一つです。
◇冠元顆粒(かんげんかりゅう)
血行不良の改善に用いられる漢方薬です。
間接的に、頭痛や肩こりなどの症状の改善にも効果を発揮するといわれています。
◇婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
冷え性を改善する漢方薬です。
血行不良などによって坐骨神経痛が発生していると考えられる場合には、冷えも併発している可能性が極めて高いと考えられます。その場合には婦宝当帰膠を用いて冷えを改善することで慢性的な痛みを抑えます。
漢方を使う上での注意点
漢方は市販されているものを自分で買うことが出来てしまうため、あまり意識しませんが、注意点もあります。
それは副作用です。
どんな薬にも基本的には副作用が存在するように、漢方薬にも副作用は存在します。
自然由来のものだからと言って、副作用がないという勘違いをする方は非常に多いので注意してください。
そのため、本格的な漢方治療を行う場合には必ず医師の処方の元行うようにしましょう。
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